Meraki DashboardのアラートをWebhookを用いて、Microsoft Teamsにアラートを直接的に発報する方法を紹介します。
従来の方法では何かしらのToolを介する必要がありましたが、Webhook Payload Template
を用いるとToolが不要となります。
補足情報: 従来の方法の一例
Power Automate (旧名称: Microsoft Flow)を介してMicrosoft Teamsにアラートを発報する方法は、Meraki Communityのトピックで以前から情報がありました。
設計時の考慮点
メニュー: Network-wide > Alerts
による設定のため、Organization全体ではなくNetworkやConfiguration Template単位での設定になる点に留意してください。
設定次第では、MerakiのNetwork毎にMicrosoft TeamsのChannelを個別に用意する使い方もできるので、用途や目的を踏まえた上で運用が煩雑にならないような設計にしてください。
設定手順
設定における注意点
Meraki DashboardにおけるWebhookの設定は、「Webhookの定義の設定」と「アラートにWebhookを含める設定」の2つに大別されます。
「Webhookの定義の設定」の段階であっても、設定の妥当性の確認のために Send test webhook
ボタンを押下するとアラートの手動発報は行えます。
しかし、Send test webhook
ボタンは定義内容を元に明示的なテスト実行によってアラートを発報するだけであり、アラートの発報先 (Default recipients
)に含める設定は別途行う必要がある点に注意してください。
Microsoft Teams側の設定
Incoming Webhookアプリケーションの追加
Microsoft Teamsからアラート発報先のChannelを右クリックして
Connectors
を押下します。この手順はアプリケーションの追加 (別表現: インストールや登録に相当)となり、次の手順で設定を行います。Incoming Webhook
を探し出してAdd
ボタンを押下します。Incoming Webhook
のOverview
タブやPermissions
タブの内容を確認して問題がなければAdd
ボタンを押下して追加します。
Incoming Webhookアプリケーションの設定
Microsoft Teamsからアラート発報先のChannelを右クリックして
Connectors
を押下します。前の手順では追加しただけであったため、次は設定を行います。Incoming Webhook
のConfigure
ボタンを押下します。任意の名称で
Incoming Webhook
の設定を作成します。MerakiからのWebhookによるアラート発報だと識別しやすいように、本記事では設定名称をMeraki_Alert_Webhook
としています。必要に応じて
Incoming Webhook
のイメージを変更しておきます。筆者はMerakiのMarketing assetsのイメージより、
Icons
タブにあるApplications
の画像を使用しました。設定項目の指定が完了したら
Create
ボタンを押下します。URL
の情報を控えた上でDone
ボタンを押下します。なお、URLの情報は後からでも参照可能です。
Incoming Webhookアプリケーションの設定の確認方法 (任意)
Incoming Webhook
の設定自体は後からでも変更が可能なため、確認方法も記載しておきます。既に確認方法を把握されている場合は、本手順を適宜飛ばしてください。設定対象Channelの
Connectors
の設定画面よりManage
セクションにあるConfigured
に移動します。Incoming Webhook
の1 Configured
(1の箇所は設定数によって変化)を展開して、対象の設定のManage
ボタンを押下すれば設定の参照や変更が可能です。設定済み
Incoming Webhook
の設定画面が表示されます。URLの情報を忘れた場合や、アイコンのイメージを後から変更する場合などに活用してください。
Meraki Dashboard側の設定
Webhookの定義の設定 (アラート発報の設定は含まれない)
メニュー:
Network-wide > Alerts
に移動します。Webhooks
セクションでHTTPS receivers
の設定項目でAdd an HTTPS receiver
ボタンを押下して、下記の設定例を参考にして入力します。設定後はSave
ボタンによる保存を忘れないようにしてください。設定項目 設定値 備考 Name MS_Teams 任意の名称を入力します。筆者は連携先の判別のために Microsoft Teams の略として MS_Teams にしております。 URL Incoming Webhookアプリケーションで発行されたURLを指定します。 Shared secret 入力は不要です。 Payload template Microsoft Teams (included) Microsoft Teams向けのプリセットを指定します。 Send test webhook
ボタンを押下して、Microsoft Teams側でアラートの発報有無を確認します。Meraki Dashboard側でWebhookによるアラートの発報が成功すると
delivered
と表示されます。ここまでの手順ではWebhookの定義を用意しただけの状態となり、アラート発報の対象にWebhookはまだ含まれておりません。忘れずに次の手順を実施してください。
アラートにWebhookを含める設定
メニュー:
Network-wide > Alerts
に移動します。Alerts Settings
セクションのDefault recipients
に、先のWebhook設定のアラートが発報対象になるように追加します。
Webhook: 設定名
となるように入力してください。Webhook
と入力すると設定候補が補完されます。
設定後はSave
ボタンによる保存を忘れないようにしてください。
アラート発報の確認
関連ドキュメント
Meraki側の関連ドキュメント
Meraki Device Reporting - Syslog, SNMP, and API - Cisco Meraki
Meraki Dashboard Webhooks
のセクションと、Webhooks Dashboard Setup
のセクションを参照してください。Cisco Meraki - Create with the Meraki Platform (DevNetのドキュメント)
Microsoft Teams側の関連ドキュメント
Incoming Webhookの英語ドキュメント
Incoming Webhookの日本語ドキュメント