ThousandEyesにはAgent to Agent Testと呼ばれるEnterprise Agent同士が通信するテスト設定が存在します。 設定値によってPath Visualizationによる通信フローの見え方が異なるので注意点を踏まえて情報を整理します。
テスト種別には「Agent to Agent」と「Agent to Server」が存在するので混同しないように注意してください。 口頭で会話する際は宛先 (to Agent / to Server)を強調すると伝わりやすくなります。
下記のように用語を短く縮めて、宛先が A (Agent) なのか S (Server) なのかを素早く判断できるように表現する方も居ます。
Agent to Agent: A2A
Agent to Server: A2S
通信フロー
Agent to Agent Testには Direction
の設定項目が存在し、選択肢によって通信フローが変わります。
設定値 | 内容 |
---|---|
Source to Target | Source 始点で Target 宛に対して片方向のテストを行います。 |
Target to Source | Target 始点で Source 宛に対して片方向のテストを行います。 |
Both Directions | Source 始点で Target 宛と、Target 始点で Source 宛の双方向のテストを行います。 |
ThousandEyesに限らない一般的な話になりますが、通信の始点を意識したうえで行きと戻りの通信フローを考慮しないと、稀に非対称ルーティングでトラブルに発展するケースがあるので留意してください。
Path Visualization
通信フローが片方向と双方向で異なってくると、Path Visualizationの見え方にも違いが出てきます。
備考: 筆者の検証時は地域が異なるCloud Agent同士を意図的に選び、ホップ数が多くなるようにして見栄えに変化が起きやすくしました。顧客説明などでサンプルを掲載する際に活用できる小技です。
Unit数の消費
Path Visualizationの情報は双方向で見た方が情報量が多くて重宝されると思われます。
しかしながら、Direction
の設定によってUnit数の消費が変化するので、一概に Both Directions
を選択するような設計はコスト面で許されなくなるので留意してください。