My Home NW Lab

逸般の誤家庭のネットワーク

Cisco ACIのリモート ラボを探してUniNetsのCisco ACI Virtual Labを試した

Cisco ACIを実機で検証したかったため、2023年05月頃のゴールデンウィークの連休を利用してUniNetsのCisco ACI Virtual Labを試しました。

Cisco ACI Virtual Labは名称にVirtualの単語を含みつつも、説明文に real hardware based の文言がありますが、実際にはCisco ACI Simulatorのように見受けられました。

online.uninets.com

This is the real hardware based Cisco ACI lab infrastructure with latest software.

Cisco ACI Virtual Lab (2023年05月13日時点)

背景

筆者はCisco ACIの知見は教科書的な知識がメインで実践的な経験が少なかったので、Cisco ACI案件に携わるにあたって実機演習によって不慣れな点を少なくして業務を円滑に進めたい背景がありました。

dCloudやDevNet Sandboxに検証に利用可能なCisco ACI環境がありますが、基本的にはCisco ACI Simulatorによる実機動作を模倣したシミュレーション動作であり、設定の妥当性確認が難しかったので実機にこだわってリモート ラボを探しておりました。 しかしながら、Cisco ACI Virtual Labの環境はCisco ACI Simulatorを用いているように見受けられたので、当初の実機での検証は成し遂げられませんでした。 Cisco ACI Simulatorと判断した理由は、Fabric Membershipの設定個所でCisco ACI Simulator特有のSerial Number: TEP-1-101 (疑似Node)が表示されたので少なくとも実機ではないと見受けました。

Serial Number: TEP-1-101

CiscoACI Virtual Lab (リモート ラボ)の購入と開始までの流れ

筆者の購入時の決済方法はPayPal一択でした。 為替やセール期間によって費用が変動する可能性がありますが、筆者が Weekly プランで購入した際は約7千円ほどとなりました。 参考程度にPayPalでの支払い金額は下記のようになっておりました。

¥6,689 JPY = $47.00 USD
1 JPY = $0.007 USD

決済が完了するとメールで連絡が届き、開始時期の調整を行います。リモート ラボの準備が整うとアクセスするための資格情報がメールで送られてきます。

リモート ラボへのアクセス

UniNetsでアカウントを作成してログインすると、My CoursesにCisco ACI Virtual Labが表示されます。 コンテンツはUniNetsのVirtual Racksシステムへのアクセス手順となっておりますが、Virtual Racksシステムは使用しないため実質的に混乱を招くだけの代物になっています。 筆者が試した限りでは、そもそもVirtual Racksシステムへのアカウントの作成自体もできませんでした。

Virtual Racksシステム

実際にはメールでリモート ラボにアクセスするための資格情報が届いて、Jump HostとなるWindows 10 Pro (Remote Desktop Server)にRDP接続を行います。 そして、Jump HostからCisco ACI Simulatorに接続して操作を行います。 補足ですが、ACI Simulatorのリセット操作を行えるリモートKVMのようなシステムはなかったので、何度もリセットして再現性を確認されたい方は留意してください。

Cisco ACI Virtual Labへのアクセス (2023年05月時点)

ラボへのアクセス時間に関しては Access Duration: 40 Hours の記載がありましたが、Virtual Racksシステム利用時の話のように見受けられました。 筆者が試していた限りでは、特に時間縛りは無くRDPでJump Hostに繋げたように感じます。 Cisco ACI Virtual Labの情報が最新化されていない可能性があるので、購入検討をしていて利用方法に不安がある場合は問い合わせするのが安全かと思います。

振り返って

Cisco ACI SimulatorであればdCloudやDevNetで気軽に検証が可能であるため、UniNetsのCisco ACI Virtual Labに課金する利点までは感じませんでした。

Cisco ACIはData Center向けの高価なソリューションとなり、会社の後押しがないと知見を得る機会が得られにくいため、技術研鑽に活用できるリモート ラボを開拓して検証手段として広めたい目的もあったのですが叶わずとなりました。

今回の件を踏まえて改めてCisco ACIのリモート ラボに関して調査していると、リモート ラボの情報を整理されてる方が居たので、予算や検証タイミングなどが合えば他の環境も試してみたいと考えております。

www.linkedin.com

今後は、Multi-Site検証向けのプランもあるCloudmylab社のCisco ACIのリモート ラボでの検証を視野に入れています。

https://cloudmylab.com/ciscoaci/ (リンク切れ)

https://cloudmylab.com/services/learning-labs/cisco-aci